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大山倍達マニアック検定

極真会館主催 第4回全日本大会プログラム/年鑑 (1972年)

JUGEMテーマ:空手
 
 えー今回は1972年10月22日に行われた極真会館主催の第4回全日本大会のプログラムと年鑑を紹介します。 メインが年鑑で、附録として大会プログラムがあるという些か変則的なパンフレットですが、国内支部や海外支部、そして有段者名簿と言ったデータは大変便利で、当ブログでも大活躍しています。

第4回全日本1.jpg




 まずは大会によせた挨拶が載っていますが、主催者の大山倍達総裁を筆頭に三木武夫、毛利松平、金丸信と言った政界の大物議員や梶原一騎、真樹日佐夫の兄弟コンビが文を寄せています。 ちなみに梶原先生はこんな感じ。

 この大会パンフレットに拙文を寄せるのも、これで4回目と思えば感慨ひとしおのものがある。 1,2回目は威勢のいいことを書いても一抹の不安がなきにしも非ずであった。 それが予想以上の大会成功裡に、この極真主催の大会がマスコミの反響、顧客動員数ともに躍進の一途をたどってくると、人間勝手なもので若干の欲も出てくる。
 大山館長の提唱される、いわゆる「実戦空手」の定義である。 他流派の寸止め空手でなく当てるから実戦空手なりと、ことたれりとされては困る。 一撃必殺、地上最強の空手本来の猛威が、そこに脈々と生きて継承されていなくてはなるまい。 これぞ自ら超人の域をきわめた大山師の悲願であろう。
 ところが、山崎、添野、長谷川君らの強豪によって演じられた初期の内容充実にくらべ、やや3回目あたり停滞気味の観なきにしも非ず、とするは小生のヒガ目か。
 まさしく全世界すべての格闘技と対決して最強であったマス・大山を継ぐ、スケール雄大な強さ、たくましさ、迫力を、その人が主催する大会を見守る目は期待していると肝に銘ずべし。 劇画「空手バカ一代」で謳い上げた空手道無限のロマンの復権に現実にも再現してほしいのだ。 後継者諸君!
 とにあれ、贅沢な苦言も呈せるまでになった本大会の成長がうれしい。

-(1972・9・29記)-

 まずは大会関係の方から書きます。 ルールその物は前大会とさほど変わりませんが、内容が細かくなりました。 更に審判動作規準が追加され、試合中の振る舞い方や旗の振り方が載ってます。

第4回全日本2.jpg

 ちなみに「技あり」はまだ載っていません。 「技あり」が適用されるのは第6回からだったりします。 (※第5回全日本大会には「技あり」の記載がありました)それから、今回から前大会の観戦記がパンフレットに載る様になりました。 今回の観戦記は真樹先生です。

 全参加選手は48名、各々所属は明らかにされていませんが、参戦した流派は極真会館、糸東流、剛柔流、松濤館、少林流、和道流。 優勝候補は本部からだと山崎照朝、添野義二、佐藤勝昭、岸信行、三浦美幸辺りでしょうか。 次点で、鈴木浩平、東谷巧ですかね。 四国の二宮城光、中元憲義、秋田の佐藤俊和はまだまだノーマークでしょう。

第4回全日本7.jpg

 他流派では過去にも活躍している金次憲に注目が集まっていた様です。 前回入賞した大山泰彦は海外へ行き、大石代悟は不参加でした。

第4回全日本6.jpg

 しかし蓋を開けてみれば他流派からは愛知の今泉幸久が大活躍、本部指導員の三浦美幸と大接戦を繰り広げます。 イギリスからの留学生ハワード・コリンズが鈴木浩平や山崎照朝を下し決勝まで進み、添野義二、前年度優勝者の佐藤勝昭は秋田の佐藤俊和にまさかの敗北。 他にも異色対決としては1回戦での隻腕の空手家、広島の井藤武美と鈴木浩平の対戦がありました。

第4回全日本9.jpg

 こうして全日本空手道連盟主催の世界大会で日本の敗北が話題となった年に、三浦美幸、佐藤俊和、ハワード・コリンズが決勝リーグで対戦する事になります。
 ここで三浦とコリンズがまず対戦、互いに決め手に欠けたものの延長2回の末、判定勝ち。 続く佐藤俊戦で下段蹴りを多用して判定勝ち、三浦が第4回大会の王者に。 2位決定戦では三浦戦で足を痛めた佐藤俊がコリンズに判定負け。 技を取得した外国人は十分に強敵であるとの印象を植え付けました。 ここでコリンズ先生がタイトルを取っていたら、声明文を出した極真会館側としては立つ瀬が無かったでしょう。 危ない危ない。

第4回全日本8.jpg

 試し割りの部では、山崎が21枚の新記録で圧倒、2位が三浦、添野の17枚、コリンズ、今泉が16枚でした。

 で、ここからが極真会館年鑑となります。 目次はこんな感じ。

極真会館あゆみ
国内支部紹介
海外支部紹介
1973年度極真会館世界勢力図
声明文 日本の空手は負けていない
第1回〜第3回オープントーナメント 趣意書・大会入賞者紹介
極真会館有段者名簿
至難の荒業 100人組手の人々
空手流派
極真会館組織系統図
極真会館道則
国際空手道連盟規約
昇段規定及び資格
昇段順序
契約書
道場訓・空手の唄
マス・大山空手スクール
大山館長著者紹介 お知らせ

 「極真会館あゆみ」が多分初の公式年表になるかと思いますが、黒崎健時先生だけ誤字しまくってますw タイ遠征では黒川健三、ハワイ、オランダ派遣では黒川健時。 …よく見たら小倉正一郎先生も小倉精一郎になってますね。 後、1961年に「有明省吾」が指導員として載っています。
 国内支部道場の所には当時の認可道場が載っています。 秋田の真壁道場以外は支部長が皆20代と若いですね。 有段者の数も少なく、芦原道場の有段者数は不明ですが、他は軒並み2〜3名、添野道場と長谷川道場では有段者0です。

第4回全日本3.jpg

 海外の方は間もなく極真を離脱するドナルド・バック先生の名がまだありますねぇ。  ちなみに英文のみですが、除名処分となった海外の人物が載ってますね。  そしてこの年鬼籍に入られたシカゴ支部長のチャールズ・グルザンスキー先生、西ドイツベルリン支部長のアーサー・ヒサタケ先生の追悼文がありました。

 有段者名簿は公開されたのはこれが初めてですかね。 黒崎健時先生や藤平昭雄先生は退会されたので、記載はありません。 まぁ、暫くして名簿に復活しますけど、掲載基準がイマイチ決めかねていたんじゃないかと思います。 後々は段位取得者が掲載基準となり、除名、破門者が除外対象になっていた様に思います。

第4回全日本4.jpg

この時点での最高段位は国内で安田英治先生の五段、海外ではジョン・ブルミン、ボビー・ロー、中村忠、大山茂の六段。 国内有段者の数は114名です。

 んで、空手流派。 これ空手だけじゃなくて拳法(柔術)も入っている様に思います。 全然聞いた事が無い流派もあり割と興味深いです。 ちくりと全空連会長を揶揄している様な事も書いてあったりしてちょっと面白いですがさておき、流派解説を書き残しておきましょう。 説明には私が見ても分かる誤認もありますが、敢えて正しませんし、いつも通り誤字っててもそのまま記してます。 ナチュラル誤字と違って結構大変ですけどねw 後、いくつか主要流派が抜けてますが、私のせいじゃありません。

安里派  安里安恒。 沖縄の安里領主。 松村宗棍(宗秀)の門人。 明治39年死す。 79才。
和泉流  空手護身術という。 会津若松出身。 柴田隆州が、明治3年に創始。
一法流  鈴木実。 神道自然流より分岐。
糸洲流  糸洲安恒創始。 沖縄の人。 大正4年死、85才。 現3代目は、博一隆祥。 空手道糸洲公の組織があり、道場を玄武館という。
上地流  流祖、上地寛文。 沖縄の人。
喜屋武流  沖縄、喜屋武朝徳創始。
空真流  兵庫県人、上島三之助清忠創始。
国吉流  尼崎。 宗家は古樫宗。
拳心流  川辺寛一。 北海道札幌市。
賢友流  友寄論義六。 明治30年、大阪出身。 祖父から家伝の空手を学び、宮城長順にも学ぶ。 昭和14年から流名を立て、大日本空手道賢友会を組織した。 道場を賢友館という。
剛柔流  沖縄の人。 宮城長順が創始。 全日本空手道剛柔流公の組織がある。
金剛流  琉球の古武術綜合。 祖は平信賢。
糸東流  沖縄首里出身。 摩文仁賢和。 現二代目は摩文仁賢栄が継いだ。 道場は養秀館。
修道館  遠山寛賢。 糸州安恒および東恩納寛量の門人。
首里松林流  松村宗棍創始。
松濤館流  船越義珍創始。 沖縄首里出身。 日本空手協会の組織があり、道場は松濤館。
尚武館流  正式流名ではなく、俗称である。 館長は玉得寛康。
小林流  琉球沖縄の知花朝信が祖。 糸洲流門人。
松林流  沖縄、長嶺将真が祖。 新垣安恒、喜屋武朝徳の門人。 現宗家は島袋孝介。
神道自然流  開祖は小西康裕。 大日本拳法空手術普及会の組織があり、道場は良武館。
神道心月流  宗家は原田利一。
誠心流  体術空手道を称す。 祖は村田澄也。
聖道流  日本伝聖流ともいう。 水野聖道。 昭和12年、大日本空拳会として発足し30年に聖道流を創立。
泉武館流  泉川寛喜が祖。 剛柔流の比喜世幸の門人。
双角流  合図半紙、井上鎌八双角斉が祖。 堀田巍顕が、その伝を得た。
総流  小安道雄。 道場を総流館という。
素水流  市川素水が祖。 剛柔流の泉川寛喜の門人。
大修館  城田大修。 剛柔流祖の宮城長順の門人。
大進流  池田進。 大林正夫の派をいう。
躰道  玄制流の祝嶺制献が、昭和42年8月に設立した。 日本躰道協会会長。
谷派糸東流  神戸出身、谷長次郎が祖。 剛柔流の山口剛玄の門人。 道場は修交会という。
千唐流  宗家は熊本の人、千歳強直。 道場は養成館。
鶴派少林寺  宗家、会長は蔡長庚
半硬流  摩文仁賢和の家伝。 はじめ半硬流を称したが、後糸東流と改称。
不撓流  現在、河野稔が宗家。
松茂良流 祖は、松茂良興作。 現宗家は屋良朝意。 大阪府に道場興徳館がある。
摩破拳法  福岡市の谷口明。 松濤館流より出た。 福岡清明館道場主。
三原流  大阪の小次赤竜。
本部派糸東流  祖、国場幸盛。 糸東流、本部流に学ぶ。 道場は聖心館。
屋部派  沖縄、屋部憲通。 糸洲派の糸洲安恒の門人。
大和流  関博が創始。 大塚博紀、摩文仁賢和の門人。
屋良派  宗家、屋良朝鑑。
唯心流  宗家、清水市の井上元勝。 本部派の神山豊作の門人。
琉球昭林流  昭林流ともいう。 祖は得真文造。
良武館  神道自然流の小西康裕。
錬心館  埼玉県、星野仙蔵。 宝蔵院流、真影流に柔術、体操を合わせて考案。
錬武館  館長、中村典夫。 金城裕の門人。

 そう言えば、「空手の唄」というのがありまして、その後忘れ去られた曲が載ってました。 作詞作曲は不明です。

第4回全日本5.jpg

 で、最後に大山倍達総裁の著書紹介が載ってますが、この中に"Mas. Oyama Encyclopedia of Karate"というのが刊行予定にあります。 これは「空手百科事典」、後に「カラテ全科」と改題していましたが、こちらを指します。


 今回はこんなところでしょうか。 まぁ、特に説明する事も無いですかね。
 それでは、また。


※「技あり」について訂正しました。


参考文献:
現代カラテマガジン 1972年12月号 現代カラテマガジン社 1972年
73 極真会館年鑑 財団法人極真奨学会 極真会館 1972年
第5回オープントーナメント全日本空手道選手権大会プログラム 財団法人極真奨学会・極真会館 1973年


 






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コメント
いつも興味深く拝見させて頂いております。

〉後、1961年に「有明省吾」が指導員

これは...(笑)

有明氏について掘り下げていただけば嬉しいです。
  • ドラゴ
  • 2012/02/06 1:06 PM
>ドラゴさん

年譜によれば、この年の指導員は有明省吾の他にも大山泰彦、中村忠、郷田勇三、小沢一郎、加藤重雄、藤平昭雄、古賀力と書かれていますので、正指導員という訳では無いみたいですが、名が挙がっていましたw
有明省吾ネタは「空手バカ一代」のネタで追々書く予定です。
  • Leo
  • 2012/02/06 10:36 PM
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